2010年3月27日土曜日

ロゴリニューアルの難しさ1

大企業(特に大型店舗)のロゴ・シンボルマークのリニューアルは、普段消費者の目にとまることが多いだけに、私達の生活にも多少なりとも影響します。
品質の低いロゴがあふれかえった街には住みたくないと私は思います。

今回取り上げるのは「ダイエー」です。確か5~6年くらい前(?)にリニューアルされました。

旧ロゴはデザインの教科書にも載るような名作としてデザイン業界では評価されています。

円を切り取って「D」の形を表す、シンプルで力強いイメージです。










リニューアル後は、さわやかで信頼感・清潔感を感じさせるイメージです。









ロゴとしての完成度は、旧ロゴの方が圧倒的に勝っている、と私は思います。

しかし、だからといって、リニューアルが失敗だったとは思いません。
旧ロゴの方は、主張が強い造形であるだけでなく、消費者が「ダイエー=経営状態が悪化している古い形態のスーパー」として、このロゴと共にイメージしてしまっている風潮がありました。
今回のロゴリニューアルは、「これまでのダイエーのイメージを違うものにしたい」という点において成功していると思います。

ただ、そのために「名作」ロゴを捨ててしまうことになったのが、先々考えたときに良い結果になるのかは不明です。

リニューアル後のロゴは、その完成度において長くは使えないクオリティだと思います。